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自律神経失調症の薬

2016年 11月 6日

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自律神経失調症の改善にはどのような薬が使われるのでしょうか。飲めば治るものなのか、風邪薬のように数日飲めば良いものなのでしょうか。

自律神経失調症という病名はなく、これ自体が病気だとは考えられていないため、特効薬と呼ばれるようなものは無いのですが、自律神経失調症と診断された場合に使われる薬がいくつかあります。

 

 

【自律神経調整剤】

自律神経の中枢に直接作用して安定を図るために薬ですが、どちらかというと精神的なストレスが原因でない場合に効果的だと言われています。

精神的なストレスが原因の場合は、いくら薬で自律神経の安定を図っても、ストレスを感じることでまた症状がぶり返すことが多いからです。

副作用が少ないので長期間使用できる薬です。

 

 

【精神安定剤(抗不安薬)】

緊張や不安を緩和してリラックスさせる目的で使われます。薬の作用も弱いものから強いものまであるので、感じている不安の程度に応じて処方されます。

ただし、長期間の服用は依存性があるといわれており、人によっては眠気やめまいなどの副作用もあります。

【ホルモン剤】

自律神経の乱れとホルモンバランスの乱れが関連している場合には、女性ホルモンのバランスを整えることで症状が改善されることがあります。特に更年期の女性には有効です。

 

 

【漢方薬】

漢方薬は西洋の薬と違い、目に見えている症状だけで判断せずに体質なども考慮しながら使う薬を選んでいきます。

自律神経失調症によく使われるのは、
・桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・加味逍遥散(かみしょうようさん)
・抑肝散(よくかんさん)
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
などがありますが、漢方は本当に種類が多いので、細かく問診をしながら適したものを探していきます。

 

 

【睡眠薬】

自律神経のバランスを整えるというよりは、眠いのに眠れない辛い症状を緩和するために処方されます。

 

 

【薬を飲めば自律神経失調症は治る?】

これらの薬を飲めば自律神経失調症は治るのかというと、実はそうではないようです。原因がこれ、と特定できる病気なら特効薬もありますが、自律神経失調症の原因はストレスです。ストレスというのはその人によって感じ方がそれぞれ違うものなので、その感じ方を変えていかない限り根本的な治療にはならないからです。

ではどうすればいいのかというと、薬物療法に加えて心理療法や自律訓練法などを組み合わせ、心の問題も解決していかなければいけません。

あわせて、原因となったストレスを解消する、ゆっくり休養するなど、その人のライフスタイルにあわせた対処法を組み合わせていきながら時間をかけて治療していくことになります。



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