首の湾曲を自然な形に戻すにはどうしたら良いのでしょうか。
そんなに難しいことではないので、普段の姿勢を気をつけたり、エクササイズを取り入れたりしながら改善していきましょう。
ストレートネックを治すというよりも、これまで生活習慣を見直して、肩こりなどの症状を軽くしていくことで徐々に首の湾曲も自然な形に近づいていくでしょう。
<デスクワークの時の正しい姿勢>
デスクワークをしていて姿勢が歪んでしまうのは、椅子の高さや机の高さが身体と合っていないからです。まずは高さを調節し、正しい姿勢を保てるようにすることが大切です。
1.足は床につくようにします。椅子の高さがかえられず床につかない場合は、フットレストを置いて高さを調節します。雑誌などを重ねて作ってもいいでしょう。
2.太ももは床と平行になるように。
3.パソコンを見た時に、目線がやや斜め下になるように。ディスプレイからは40cmくらい離れているのが理想です。
4.ひじは自然に置いた時に90度になるように。
5.足は組まないで座ります。
床に座っている場合も座布団などで高さを調節し、目線が下過ぎず、上過ぎないようにして下さい。猫背になって首を前に突き出すのが一番いけません。
この姿勢を保つようにすれば、肺も圧迫されないので呼吸もスムーズになり、長時間の作業でも疲れにくくなります。
<タオル枕>
寝ている時に首の自然な湾曲を作るための方法です。用意するのはバスタオルだけ。
1.バスタオルをくるくる巻いて筒状にします。
2.バスタオルを首の下に入れて仰向けに寝て下さい。寝た時に頭が少し床から浮いている状態にします。
3.この状態で頭を左右に10~20回くらい動かします。ゆっくりと大きく動かすのがコツです。
4.そのままの姿勢でゆっくり休みます。慣れないうちは痛いと思うので、休むのは数分でもかまいません。
慣れてきたら、休む時間を徐々に長くしていきましょう。最終的にはそのままの姿勢で眠れるようになると、首の自然な湾曲が戻ってきます。
<首と肩のストレッチ>
道具はいりません。仕事の合間にでもやってみて下さい。
1.足は肩幅に広げて立ちます。
2.両手を後ろで組みます。
3.息を吐きながらゆっくりと上体を反らしていきます。このとき組んだ両手は上に持ち上げるようにします。
4.そのままの姿勢をキープしてゆっくり呼吸を2~3回繰り返します。
5.息を吐きながらもとに戻します。
最初はかなりきついかもしれませんが、無理せずにゆっくりやってみて下さい。
<テニスボールでストレッチ>
テニスボールを2個用意します。これを雪だるまの様につなげてガムテープで固定しましょう。
仰向けの姿勢で横になり、後頭部の下あたり、首と頭の付け根にこのテニスボールを置きます。これで顎を引いたり伸ばしたりすると頸椎をゆるめることが出来るので、痛みが楽になってくるでしょう。
立ったままでもテニスボールを首の付け根に当ててぐりぐりすることで同じ効果が得られます。
<首の筋肉を温める>
ストレートネックの人は首の血行が悪くなっていますから、筋肉を温めて柔らかくすることで、ストレッチ運動の効果を高めることが出来ます。
濡れたタオルを電子レンジで温めればすぐにホットタオルを作ることができます。これをさわれる程度まで冷まし(42度くらい)、首周りや肩周りに当てて筋肉をほぐしましょう。