自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、この2つがバランスよく働いていれば問題は無いのです。
たとえば、仕事をしている時、勉強をしている時などは交感神経が優位になり、身体は活動的になります。食事をした後や寝る前は副交感神経が優位になり、気持ちがゆったりリラックスしますね。
しかし、そのバランスが乱れてしまうと様々な体調不良=自律神経失調症の症状が出てしまうのです。
自律神経のバランスが乱れる原因は主にストレスだとされています。しかし一口にストレスといっても様々な種類があり、精神的なものだけがストレスではないというところに注意が必要です。
ストレスには種類があるので、自律神経失調症を改善していくためには何が原因になったのか、ということを知る必要があるでしょう。
【精神的なストレス】
ストレスというと人間関係などの精神的なストレスだと思っている人が多いでしょう。実際、人間のストレスの8割は人間関係だといわれています。
人間関係にも色々あり、
・会社の上司、部下、同僚
・ママ友
・夫婦、親子など家族関係
など外部だけでなく家族との関係もストレスになります。
また、転勤や人事異動、退職など環境の変化も人によっては大きな精神的ストレスになります。子供の場合は受験や転校などもストレスになりますね。
【肉体的なストレス】
ストレスは何も精神的なものだけではありません。たとえば、次のようなものも立派なストレスです。
・騒音
・暑さや寒さ
・空気汚染
・花粉
・病気
・睡眠不足
・過食や拒食、栄養バランスの悪い食事
・不規則な生活
・通勤
働いている人は長時間の通勤や長時間労働、深夜の残業などもストレスとなり、自律神経失調症になる場合があります。
【心理的なストレス】
一見おめでたい結婚なども様々なプレッシャーからストレスになってしまうことがあります。他にも、
・妊娠
・出産
・離婚
・別居
・死別
・将来への不安
など、人生の節目で感じるストレスがあります。
【ストレスが原因でどうなるのか】
私たちの身体はストレスを感じるとそれに対抗しようとして交感神経が優位になります。ストレスが長く続いていると、休息が必要なとき、つまり副交感神経が優位にならなければいけない時でも交感神経が優位になったままになり、心や身体を休めることが出来ません。
その状態が続くことで眠れない、食欲がない、疲れが取れない、といった様々な不定愁訴が出てきます。これが「自律神経失調症」です。
ストレスはこれだけ種類があるので、自律神経失調症の症状が出る前にどんなことがあったのかということをよく考えてみる必要があるでしょう。